第27回メールマガジン

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 2018年7月25日 JAZZCAT-RECORD メールマガジン 第27回

【あの頃のジャズが聴きたい】

 "LEIS OF JAZZ / THE JAZZ SOUND OF ARTHUR LYMAN"
            HI-FI RECORD R607 1959

  梅雨から初夏の鬱陶しい季節、そんな日常から浮上してきたのが50年代後半から60年代にかけてのエキゾチック・サウンドでブレイクしたアーサー・ライマン唯一のジャズ・アルバム"LEIS OF JAZZ"。
  THE LADY IS A TRAMP,BODY AND SOUL,GYPSY IN MY SOUL,LULLABY OF THE LEAVES,MY FUNNY VALENTINE,THE WAY YOU LOOK TONIGHT,HOW HIGH THE MOON,LULLABY OF BIRDLANDなどスタンダード中心の選曲で軽快で爽やかなサウンドを表出し和ませてくれる。
【今月の日本人演奏家】
 
  吉岡かつみ

  九州のジャズピアニスト。頭角を現したのが、1994年ジャズライフ出版社および銀座山野楽器店主催「日本ジャズ維新塾」 ジャズバンドコンテスト本選にて全国第2位となり特別賞受賞。同年、福岡イムズバンドコンテストでも特別賞受賞し将来を嘱望された。現在、九州および山口県内、関東や関西のライブハウスにて、自身のピアノトリオ"JAZZ CATS"を中軸に作・編曲家として、また歌手の伴奏者として活動中。
   出会いは2003年長崎を訪れた際,山口県の老舗ジャズ喫茶"ポルシェ"で開催された九州ジャズユニオンの総会に参加した時、吉岡さんのピアノトリオ"JAZZ CATS"と"JAZZCAT-RECORD"との名前が同じと言うことで親近感を持っくれ、別れ際に一枚のCDを頂いた"CAT'S JAMMIN' / JAZZ CATS LIVE AT THE DIAMOND MOON"。大分のジャズスポット"DIAMOND MOON"に於けるライブ・アルバム。熱心なファンの方が録音してくれたのだと言う。一聴してそのオリジナリティ溢れたピアノサウンドに驚いた。ジャズピアノの伝統は随所に息ずいているが、様々な音楽ジャンルの要素が渾然一体となって、彼女のピアノから弾きだされている、と言った感じの演奏なのである。では、全10曲の解説をしてみたい。

1)RINGO OIWAKE
  1952年ラジオドラマの挿入歌として美空ひばりのレコードなミリオンセラーとなった曲。"りんご追分"から遠く離れたリズミックなイントロからテーマが現れ、このリズムに乗せて序々にトリオの求心力を発揮、モダンな"りんご追分"聴かせる。

2)WHY DO YOU PUT ON CHEAP SHOES?
アフターアワーズ風なソウルフルかつブルジーなナンバー。
3)ATTITUD
  トリオに依る変化に富んだ曲で各人との対話の妙味が興味深い曲。
4)DANNY BOY
  変化に富んだ演奏の後オーソドックスなバラードは一服の清涼剤の様な爽やかさに満ちている。
5)VIRTUADRIVE
  アップテンポのビバップ風なテンションの効いたスリル溢れたトリオの躍動。
6)MARORIA
  何か起こりそうな予兆を感じさせテーマから高揚感が高まっていく展開魅力的なテーマは様々にバリエーションを生んでいく。
7)SPACY
  タイトル通り空間を生かしたトリオ各メンバーとの丁々発止が、特異な曲想と相俟ってJazz Catsの表現の多様性を感じさせる。
8)KONO MICHI~THE LAST ROSE OF SUMMER
  山田耕作の"この道"と"THE LAST OF SUMMER"二曲のバラードがメドレーで爽やかに奏される。
9)DINAH
  歌謡性を十分に発揮したピアノが、ライブに集ったファンとの一体となった楽しいプレイが聴かれる。
10)KIRKLAND
  この曲だけスタジオ録音。このアルバム締めくくる曲は4年前(1998)に急逝したケニー・カークランドに捧げる一曲となった。

  次の出会いは2005年の8月、所用で横浜に来られたのを機に桜木町のライブスポット"ドルフィー"での自主ライブを企画することが出来た。、山口新語のドラムスと嶌田恵二のベースを迎えた吉岡かつみ横濱トリオは、トークを交えた楽しいセッションで集った方々を大いに楽しませ、横浜デビューを果たした。
  翌2006年3月初リ―ダー作をベースの吉野弘志とのデュオアルバムをリリース。2曲だけタブラ吉見征樹が加わっている
  翌2006年3月初リ―ダー作"MY SONGS"をベースの吉野弘志とのデュオでリリース。2曲だけタブラ吉見征樹が加わった、全12曲彼女のオリジナル集。ライナーで自身が述べているように「この15年間に書き留めた自作から、癒し系バラードやララバイを中心に選曲した。」とあり、中でも様々なパターンで演奏している"MARORIA"、敬愛するセロニアス・モンクやオーネット・コールマンにインスパイヤーされた"MONKY SONG","ORNETTY"など幅広い選曲で、ジャズを聴く楽しみをさらに豊かにしてくれるに違いない。尚、"JAZZ CATS"のセカンド・アルバムがリリースされている。まだ未聴だが今回はスタンダード中心の内容で期待を抱かせる。

 
【TRIBUTE TO SOMEONE】
 
  NATHAN DAVIS ( 1937/2/15 - 2018/4/9 )

  ネイサン・デイビスが2018年4月9日フロリダ州パームビーチの病院で死去した。81歳。1937年2月15日カンザスシティ生まれ。
  60年代はアメリカの多くの黒人ジャズメン達がヨーロッパに活動の活路を見出した時期であり、ネイサン・デイビスはいち早く62年パリに移住、同地を訪れるジャズメン達と様々なセッションを行っていた。1985年から89年にかけてパリ・リユニオン・バンドで活躍し,ヨーロッパ・ジャズへの発展に目立たないが寄与した一人だろう。
  此処ではジャズ・キャット掲載中のアルバム"THE HIP WALK"で偲んでみたい。このアルバムは、65年新進トランぺッターのカーメル・ジョーンズとのレコーディング・セッションが実現。ジョーンズは同年5月に秀作"JAY HAWK TALK"(PRESTIGE)をリリース高い評価を受けていた好期であり、デイビスはリズムセクションに当時ビックバンド分野に新風を巻き起こしていた,フランシー・ボーラン~ジミー・ウッディ~ケニー・クラークを迎え吹き込まれたのが本作"THE HIP WALK"である。
  ハードバップに新たな息吹を与えるネイサン・デイビスの初リ―ダー作となった。

【JAZZ CLASSICS】

 JACKIE GLEASON PRESENTS LAZY LIVELY LOVE CAPITOL SW-1439

  ジャッキー・グリースンは作曲家、歌手、俳優と多様な才能の持ち主。 1952年から十数年間にわたって、キャピトルから40枚以上のムード音楽アルバムをリリース、日本での知名度は低くストリングス付きアレルギーもあり今後の再評価は難しいと言わざるを得ないが、忘れ去られてしまうには惜しいアルバムが何枚かある。
  "LAZY LIVELY LOVE"もそうした中で特に優れたアルバム。アレンジャーのジョージ・ウイリアムスはスイング期ジミー・ランスフォード~ライオネル・ハンプトン~グレン・ミラーの下で編曲者として活動。本作でもソロ、アンサンブル、ストリングスなどの優れたフレームワークを発揮、ソロイストとしてバック・クレイトン、ルビー・ブラフ、ヤンク・ローソン、ローレンス・ブラウン、バスター・ベイリー、アンディ・フィッツジェラルド、タイリー・グレン、クロード・ホップキンス、アル・カイオラ、ミルト・ヒントンらを擁しSPEAK LOW,LOMEHOUSE BLUES,TOO CLOSE FOR COMFORT,IT HAD TO BE YOU,I'M GONNA SIT RIGHT DOWN AND WRITE MYSELF A LETTER,SMILE,ON THE STREET WHERE YOU LIVE,BECAUSE OF YOU,EXACTLY LIKE YOUなど全12曲、中間派ジャズとストリングスとのコラボレイションが極上のムードを醸し出している。

【JAZZ ジャケット・ギャラリー】
 
  「モダン・ジャズ・ライブラリー」  発売元 日本コロンビア

        日本コロンビアがリリースしたモダン・ジャズの名作シリーズ。監修者に油井正一,児山紀芳、岩浪洋三の三名が当たっている。1966年11月から1968年まで毎月一枚ずつ発売、1集10枚のリストは下記の通りである。このシリーズは継続され2集にはVOL.14 "PHIL TALKS WITH QUILL"やVOL.16 SILVER'S BLUEがラインアップされていた。
  尚、監修者の児山紀芳氏は1967年スイング・ジャーナルの編集長に抜擢され増刊号で名盤カタログ「ジャズレコードのすべて」を刊行、各レコード会社に働きかけ70年代以降の再発~廉価ブームを牽引し                                                         ていく事になる。このシリーズの少し前まで続いていた"名盤蒐集会"に依る選定アルバムの会は終了しており、日本コロンビアとしては新たな名盤シリーズの発足に力を入れたのでは無いかと推察される。ダブルジャケットで統一されたデザインに変化を付けるべく色彩と写真、今の感覚ではレトロな感じはぬぐえないが、そこが良いという評価もあるのではないかと思われる。VOL.16 SILVER'S BLUEのライナーは頭角を現し始めた粟村政昭氏が担当しており、微に入り細に渡ったライナーも充実していた。
  掲載写真は"ビル・エバンスとジム・ホール"(UNDERCURRENT),"ホーレス・シルバー"(SILVER'S BLUE),特典盤"SARAH VAUGHAN WITH THE MILES DAVIS ALL-STARS"

*モダン・アート/アート・ファマー
*コルトレーンとセシル・テイラー
*モンク・プレイズ・モンク
*マイルス・イン・スタンダード
*ビル・エバンスとジム・ホール
*ベスト・オブ・チャーリー・ミンガス
*ローチと還らざる若者たち
*不思議な国のアリス/デイブ・ブルーベック
*フリスコ・クラブのジェリー・マリガン
*特典盤"SARAH VAUGHAN WITH THE MILES DAVIS ALL-STARS"


【あの頃のバンド・シンガー】
 
 カンサス・シティが生んだブルース歌手にとどまらずバラードにも長け最高のメール・ボーカリスト。20年代ウォルター・ペイジの率いる"ブルー・デヴィルス"~ベニー・モーテンを経て35年カウント・ベイシーに以降15年在籍名声を確立した。
  さて聴きたいアルバムであるが、ベイシー時代の歌唱が最も素晴らしい26曲を収めた"COMPLETE COLLECTION OF COUNT BASIE ORCHESTRA ON DECCA"、
  その中から12曲を選曲したベスト盤が"BLUES I LOVE TO SING JIMMY RUSHING WITH COUNT BASIE'S ORCH"(ACE OF HEARTS)、50年代のヴァンガー盤は最初"THE JIMMY RUSHING SPECIAL"としてキング・レコードから油井正一氏の監修で"LISTEN TO THE BLUES"全9から4曲、"GOING TO CHICAGO"の全曲を収めたものであった。
  後年二枚ともオリジナル通りに発表されている。コロンビア盤
"JAZZ ODYSSEY","RUSHING LILLABIES"もターンテーブルの載せたい単独アルバムであるが、エピック盤のレスター・ヤングやバック・クレイトンとのコロンビア盤"CAT MEETS CHICK"も忘れてはならないアルバムである。
        



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